『クラーケン』(上・下) チャイナ・ミエヴィル [SF]
読み始めてから読み終わるまで、いったいどんだけかかってるんだよ!というぐらい、だらだらだらだら読む。
最初、普通のSFかと思いきや、どんどん話がトンデモな方向に突き進んでいき、ロンドン都市伝説の様相を帯びてくる。
物語は主人公が勤める博物館のホルマリン漬け?のダイオウイカが突如として消え失せるところから始まる。ダイオウイカが話題だった去年のうちに読めばもっと盛り上がれたかも。でも初めて野生の成体の撮影に成功した日本の窪寺博士の名前は、この小説がそれ以前に書かれたものであるのにもかかわらずちゃーんと「ダイオウイカの権威」として名前が登場しているのだ。
普通の人々にはうかがい知ることのできない魔法的裏ロンドンのどろどろした権力争いが続いて、中断すると、どの勢力がどの勢力と敵対していて、どの人物がどっち側の人間なのか、わけがわからなくなり、また読み戻ったりしてさらに時間がかかるという、年寄りには不向きなストーリーであった。こういうのは一気読みしないとダメだ。
実はチャイナ・ミエヴィル物がまだまだ山ほど押し入れに放り込んであるのだが、今後は休み休み読まずに時間を取って集中して読まないと。
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