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『リヴァイアサン クジラと蒸気機関』 スコット・ウェスターフェルド [SF]

もーーーーーいつになったら勝てるのかと・・・いや、これは別の話だった。


リヴァイアサン クジラと蒸気機関 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

リヴァイアサン クジラと蒸気機関 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

  • 作者: スコット・ウエスターフェルド
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2011/12/07
  • メディア: 新書


あのですね、昨年末、「ハヤカワSFシリーズ」が「新☆ハヤカワSFシリーズ」として復活したんですよ。
「ハヤカワミステリ」と同じ透明カバー付きの新書サイズ。小口の茶色は手塗りなんですってよ、奥さん。
その記念すべき第1回配本が、この『リヴァイアサン クジラと蒸気機関』なんでございますよ。
とにかく、イラストが多い。
そして、内容はジュブナイル物といってもいいぐらいのわかりやすさ!
昔、若いころはもっと小難しい奴が好きだったが、正直この年齢になると結構こういうのの方が楽に読めて嬉しかったりするんだ、これが。
というわけでサクサク楽しく読了。
内容的にはスチームパンクSF。
20世紀初頭、世界は生物工学を発達させたダーウィニスト(イギリス、ロシア、フランス、セルビア)と機械工学を発達させたクランカー(ドイツ、オーストリア=ハンガリー)の2大勢力に別れ、一触即発の危うい均衡を保っていた。しかし、オーストリア=ハンガリーの大公夫妻が暗殺され、各国は一気に世界大戦へと傾いていく・・・。
物語は、大公夫妻の一人息子アレックと、女性であることを隠して志願したイギリスの飛行兵デリン(ディラン)との間で展開される。その舞台となるのがイギリスの巨大飛行獣リヴァイアサンの船内(体内?)。
バイオ工学の結晶といっていいリヴァイアサンの細部の描写はなかなか面白い。まー臭いのことなど考えると現実にそれに乗り組みたいとは思わんが。
まだまだ続く感じで終わるのは3部作だから。海外ドラマの「次シーズンへ続く・・・」的に、解決しない問題を残したまま終わるのはちょっとすっきりしないが、そのせいで2作目、3作目を読もうと思うわけで、作者の思うツボだわな。

イラストがレトロな感じで、山川惣治の絵物語を思い出した。『少年タイガー』とか。
若いもんにはわからんめぇ(笑)。古きよき昭和の戦後のかほり。

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まみりん

こんにちは〜
早川さん、好きだった文庫のシリーズがいつの間にやら無くなってたりするんですが(笑)、新しいシリーズも作ってたんですね〜。
ハヤカワミステリのあのかさ張る感じが好きなので、SFの方もチェックしてみますね〜。

by まみりん (2012-04-20 16:44) 

如雪

まみりんさん、nice&コメントありがとうございます。
ちょっとしばらくへこたれてました。
ハヤカワSFは隔月刊で、つい先日3刊目が発刊されました。
買ったけど・・・いつになったら読めることやら(苦笑)。
by 如雪 (2012-04-28 13:07) 

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