悲しいよ、ジズー

本当ならイタリアが優勝して嬉しいはずなのに、手放しで喜べないのはやっぱりジダンのあのヘッドバットのせいだ。

ドイツW杯決勝
「イタリアｖｓフランス」（１：１、延長０：０、ＰＫ５：３でイタリア優勝）
試合開始直前までは確かに起きていたのに、次に気がついたらすでに１：１。なんだよー・・・なんて情けない自分・・・。
マルーダをマテさまがＰＡ内でお倒しになって、このPKをジズーがチップキックで決めフランス先制。
PKの判定は微妙だったが、PKとはたいていそういうもんだし、今までいただいたPKも数々あるのでしょうがないやね。
しかし、その少し後にピルロのCKをマテさまがヘッドでぶち込み同点。
ジダンは好調持続、そしてマケレレが、ビエラが、身を粉にして後方支援。リベリとマルーダはサイドで運動量担当。アンリも前線で激しく動く・・・アンリは守備もいい。フランスやっぱり侮れない。
対するイタリアは前線へのフィードがきちんと収まらない。受ける側（トニ）の問題じゃなく出す側の精度が悪すぎる。決勝戦の雰囲気に気圧されてるのか。
後半は、フランス攻める→イタリア守備陣はね返す→フランス拾う→フランス攻める→イタリアはね返す、これの繰り返し。たまに守備網を突破したフランスのシュートはブッフォンがセーブ。悪いときのイタリアパターンだ。しかし、ここを耐えに耐え続ければ必ず光は見えるはず。スタミナ的にはフランスのほうが不安がある。
後半途中でビエラが負傷交代（→ディアッラ）。そのすぐ後に「ここは攻めどころ」と踏んだのかイタリアが2枚換え（ペッロッタ→デ・ロッシ、トッティ→イアクィンタ）。トッティはがっつり押さえ込まれていたのでしょうがない。イアクィンタを入れて前線に高さとスピードを、デ・ロッシを入れて中盤にリズムを、というところだろうか。
しかし、まだまだフランスのペースは続く・・・業を煮やして86分カモに代えてデル・ピエロ。やっぱり最後の交代はアレックスか。ジラもピッポも出番なし確定。
デ・ロッシは4試合出停が懲りたと見えて危ないプレーは無かったが、自分だけ元気ありすぎでパスがきつくて速くて優しくねー！中田さんがいるのかと思いましたよ。走り方とか体型とか体の入れ方なんかも遠目にちょっと似てた。
延長に入って、フランスも交代。100分、よく動いていたリベリ→トレゼゲ。トレゼゲはユーロでゴールデンゴール食らって負けた思い出があるのでやな感じ。107分、その少し前に足を痛めたっぽいアンリ→ヴィルトール。
そしてその直後、延長後半、110分。イタリアがボールを前線に大きくはね返したところで
「？？？イタリアの選手が倒れてますね。ブッフォンがものすごい勢いで副審のところに駆け寄って何かアピールしています」
テレビカメラはボールのほうを追いかけているので、そのときは何があったかはわからない。
倒れてるのはどうやらマテラッツィで、ブッフォンは最後方から一部始終を見ていたので、こうこうこういうふうにやられたから、ちゃんとファール取ってくれ、と言っているらしい。
エリソンドは線審に確認し、さらに第4審判に何事か確認。
そして衝撃のVが・・・ジダンがマテをにらみつけ次の瞬間、ガッツーンとヘッドをマテの胸板にぶちかましておった・・・。そのまま後ろにぶっ倒れるマテ様・・・ここここれは赤だろう、どう見ても。ただし、審判がちゃんと見ていたら。
第4の審判は見ていたらしい。エリソンドがもぞもぞとポケットを探り、赤紙を取り出した。
ジダン、暴力行為で一発退場。
サッカー人生最後の試合、W杯決勝の大舞台で。
なんてこったい！
会場のほとんどの人たちは何があったかわからず（プレスルームではリプレイ映像が流れたらしいが）、その後ブッフォンやマテがボールを持つたびに激しくブーイング。
10人対11人になって、イタリアが有利かと思いきや、フランスだけでなく、イタリアの選手たちも少なからずジダンの退場がショックだったようで、動きが変。疲れもあるだろう。
結局そのまま決め手なく延長も終了。１：１。ＰＫ戦へ。
ＰＫは、イタリア先攻。
ピルロ○、ヴィルトール○　危なげなく決める。
マテラッツィ○、トレゼゲ×　うわー、トレゼゲ！バーに当たって真下に撥ねるもゴールインならず。
デ・ロッシ○、アビダル○　つーか、ブッフォンことごとく読みが外れて逆なんだが・・・
デル・ピエロ○、サニョル○　まだバルテズのほうが跳んでる方向は合ってる
そして最後のキッカーは、グロッソ○　この大会のラッキーボーイ。落ち着いて決める。

というわけで、イタリアが優勝。
カモはその場で伸ばした髪をばっさり切るわ、ガッツさんはなぜかゲームパンツ脱いじゃうわ（白いブリーフがまぶしいぜ）、良くも悪くも今日の主役（ヒーローではない）マテはイタリアンカラーの山高帽みたいのをかぶってご機嫌で練り歩くわ、大騒ぎ。マテさんは、あんまり気にしてない風だったが、マテ息子は「うわー父ちゃんやっちゃったー」と頭を抱えているかも（マテが問題を起こすたびに学校でいじめられるらしい）。
カメラがときどき呆然とした表情のトレゼゲを抜くので、かわいそうだからやめとけよ、と思った。そして滂沱の涙を流すテュラムが映ったときは胸が締め付けられる思い・・・テュラムにとってもこれが最後の試合だったのに・・・ジダンは自爆だから同情の余地無いが、テュラムにはもっと晴れやかな最後がふさわしかったよなぁ。

表彰式では審判団に盛大なブーイングが送られていた。この中には家に帰って問題のシーンの映像見てビックリする人もいるんだろうなぁ。
ジダンは2位の表彰の場には出て来なかった。出てこられなかったのか。
そしてＷ杯トロフィーを高々と掲げるイタリアキャプテンのカンナヴァロ。100試合目がＷ杯優勝の試合なんて、なんと言うラッキーな男なんだ、あんたは！

Ｗ杯も終わったし、またＪ始まるし。
とりあえず、寝よう。

コメント 2

素晴らしい試合でしたね。ジダンは残念ですけど。イタリアの堅守は、
さすがですね。
by noric (2006-07-10 18:52) 

noricさん、こんばんは。nice＆コメントありがとうございます。
ジダンはＭＶＰに選出されましたね。
ん～～～、カンナヴァロにあげたかった。
ピルロとイタリア票が割れてしまったのが良くなかったようです。
by 如雪 (2006-07-10 22:24)